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人文・思想 その1「人類学の面白さ クローバ舌とはこういう事」


本 「人類学」なる言葉を知ったのは大学生になってからです。「人類の学問、研究分野…。ヘエ…」。一般教養の講義にありましたので速攻登録。大学1年の頃はまだ真面目に講義に出る時期(ですよね…?)ですから、「フンフンヘンヘン、なるほど…」でけっこう面白かった記憶があります。如何せん、「人類」を対象にする学問ですから、その領域が非常に広いのは当たり前。1年目に人類学、2年目(まだ真面目に講義に出るころ…)には文化人類学と、一般教養の講義の中では一番面白かったという記憶があります。
  
人類を対象にした学問ですからその領域は広く、民族学、民俗学、文化研究、比較文明学など、どこがどう違うのか混乱します。「人間」に対する考察とも言えますが、哲学的なアプローチとは異なります。というか、分離しないとますます混乱します。それで大まかに、一般論ですが「自然人類学」と「文化人類学」の2つに分けてみます。ちなみに「言語人類学」なる領域もあるようで、これまたややこしいので、周辺の関連領域はとりあえず考えないで行きます。学者ではありませんからこれくらいスパッと行かないと、雑学としての面白さが無くなりますから。
   
まず自然人類学(これがいわゆる人類学)ですが、こちらは主に人類の生物的側面からの研究アプローチで、「文化人類学」は主に社会的・文化的側面からの研究アプローチをする学問です。多少分かりやすくなったでしょうか? これは誰が書いてもややこしい事になりますので、この辺りの整理で手を打っておいて、具体的な事例でもっと分かりやすくします。例えば最近(?)ある芸能人が「舌をクローバ状に曲げられる」という事が一部で話題になっているようですが、これは「クローバ舌」という、ある地域に住む人間の特徴として認められています。その地域とは太平洋のミクロネシアかメラネシアだったと記憶しています。実はこの「クローバ舌」、私もできます。しかし、他の人で出来るのを見た事がありません。画像でお見せしてもいいのですが、あまり気色の良いものではありませんので、止めます。

さあ、ここでまたややこしい事になります。「自然人類学」の面白さとしてこのような話があります。その昔の大航海時代(15世紀半ばから17世紀半ば)の記録にあるそうですが、ヨーロッパの人間が太平洋のド真ん中で「銀髪、金髪、碧眼、白い肌を持つ人間」に出会ってビックリしたとか。ヨーロッパ人にとって太平洋の島々などは未開の地で、そこにヨーロッパ人の特徴である「金髪等々」を持つ人間に出会うなど、宇宙人にあったと等しいくらいの驚きだったでしょう。「自然人類学」としては、これを太古の人類移動(遺伝子の拡散)の証拠とします。先ほどの「クローバ舌」同様、太平洋のど真ん中にある島々に住む人間と、日本やヨーロッパと、地球規模で同じ遺伝子を持つ人間が各地に存在する。これって、かつては人間が地球上を縦横無尽に行き来していた証拠で、大航海時代は遥か昔から既にあった、と考えられます。
  
と云う事は「文化人類学」の立場から考えても、文化・社会も同様に人間の地球規模での移動・混合により、その共通性を各地に今も伝えている、と当然見なければなりません。私、釣りが趣味なのですが、太平洋南方の縄や紐の結び方(いわゆるノット)を見た時、今の日本で釣り人や漁師が行っているノットとほとんど同じものである事に驚きました。「ノット」という海洋文化が、太平洋にくまなく伝わっています。遥か昔にどうやって? コンティキ号の実験でも有名ですが、南太平洋のポリネシアと南米の文化に相似点があることに着眼し、遥か昔に両地域には交流があったと考え、松、竹、麻など、古代でも入手が容易な材料のみを用いて一隻の筏を建造し、その何の動力も持たない筏でも、風と海流で太平洋を大きく移動できることで、それを証明しました。

ここに書いたことは「自然人類学」「文化人類学」のほんのさわり程度ですが既に十分面白いエッセンスがあります。如何せん、人間そのものに関わる領域ですから、自分で風呂敷が畳めなくなる位の広い世界です。まさに雑学の宝庫、どこからアプローチしても面白い。あ、もちろん、アカデミックに取り組まれる方にとっても迷宮のような世界ですから、腕まくりが必要ですね。余談ですが、子供のころから自分が「クローバ舌」をできる事、何となくおかしな事と思い、人にはあまり見せませんでしたが、大学の図書館でこれを見た時、驚きました。「へー、自分の中には南太平洋の遺伝子があるんだ。だから釣りが好きなのか」って、関係ないか…。

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