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科学・テクノロジー その22「ポルシェのエンジンを持つ国産車 UA-BLE」


本 自分の車の事を語りますので、当人の車遍歴を明確にしておくべきであると思います(なんで…?)。私は免許を取って最初に乗ったのはジムニーで、それから十ン年は4WDフリークでした。幌車専門で、乗用車など退屈で乗ってられない、ってな気分でした。4WD歴はその後、ジープ等を乗り継いで、天下の名車ランドクルーザーBJ42という、ランクルの幌車最後の車で終わりました。4WDを降りた一番の理由は「肩を壊した」事です。正確には頸椎ですが。走破性重視の4WDは、乗っている人間のことなど考えてはいません。舗装路でもカウンターステア当てっ放しの状態で走らなければ、ステアリングスタビライザーを付けていようが、真っ直ぐに進みません。突き上げも結構来ます。これが肩と首に負担をかけます。それと、走るべき林道が舗装されて無くなってきた事と、多くの砂浜が「4WD進入禁止」となり、遊べる場所が無くなってしまったためです。もうあの重いタイヤを取り扱うのも難しくなってきたので、それが潮時かと諦めました。

で、趣味は爆裂的に持っていたので、船釣りを主に楽しむこととなり、そうなると車は単なる「荷物運び」なので、何でもいいかと思っていたのですが、どうせ乗るなら、乗用車の中で数少ない「自分好み」のスタイルを持っているVWのゴルフにしようとA2の最終型に乗り換えました。余談ですが、ゴルフはA1、A2を開発コード(愛称としても呼ばれます)としていましたが、これがアウディと被ってしまい、Aが付くのはA3までです。で、体中に4WDの感覚が残っていて、特に期待もしていなかったA2のそのドライブフィールなのですが、一発で驚きました。4WDの時は苦痛な舗装路だったのですが、それをスイスイと走り、コーナーを抜ける時の快感! 当たり前の事でしょうが、それまでも乗用車には乗ったことがありましたが、そんな面白さは感じませんでした。やはり、名車と呼ばれる初期ゴルフの、車としての完成度の高さでしょう。4WDの「ファイトォー! イッパーツ!」的な走りではなく、何と言うか、洗練というのではなく、ヤンチャな、まさにボーイズレーサー(乗っているのはオッサンですけど)といった走りの楽しさでした。
     
前置きが長くなりましたが、その後は六気筒エンジンの独特な加速感に惹かれて、セダンに移りましたが、やはりVWのヴェントという少々マイナーな車に乗り、そのトルクフルなVR6エンジン(狭角15度で殆ど直列)を堪能しました。しかし、古いVWはその車の魅力とは別に、「くっだらない箇所」がよく故障します。一番の持病は「窓落ち」。「エアコン」のガス詰まり。それから樹脂パーツの割れ等々。一番気が抜けたのはルームミラーのステーが割れてしまった事です。うなだれてしまったルームミラー。ついにそれでメげて、買い替えを決心したのですが、その後のVWに興味は無し。ちなみに、船釣りの荷物運びとしての使用が主ですから、私は新車は買いません(どうせ、潮でやられるから)。それに、古いクルマの方が魅力的なのです。

ここからが本題です。VWのヴェントファンが次に選ぶ車で一番多いのが「スバルレガシィB4」だそうで、私も一応興味はあったのですけど、程度の良い中古車に出会えず(走り屋が乗るから)、ヴェントのルームミラーを何とか固定して次の車を考えていたのですが、まさにある日、「一目惚れ」するプロポーションのB4に出会ってしまいました。程度も良く、ボクサーエンジン自体に興味があった訳ではなく、「完全バランス」なら直列の方が良いと思っていましたから、惚れたのは車体のスタイルです。アウトバックは興味なしですが、まさにスポーティーセダンのシルエット。しかも6発エンジン! 即乗り換えました。納車の時に中古車店から家まで乗って帰る時、特にそれ程は期待してはいなかったある事に驚きました。それはエンジンです。

言葉にすれば「異次元」…。VR6とはまるで違う。これはモーターです。低速では軽やかでスムーズ、アクセルを踏み込んだ時、突如、戦闘機のような加速を見せてくれます。さすが、元中島飛行機が作った車…。そうなると、そのエンジンの素性を調べてみたくなります。水平6発エンジンですから、一応ポルシェと同じ、とは思っていましたが、そのポルシェと「協同開発」したエンジンだったとは! 知りませんでした。もちろんポルシェには乗ったことありませんが(高い…)、高速で見るその走りの「氷の上を滑走しているような美しさ」はたまりませんでした。あれと同じエンジンがこの車にも…。
     
エンジン名はEZ30、呼称としてはEZ30R。スバルとポルシェは2003年頃からこのエンジンを共同開発したようです。4代目レガシィのエンジンとして、8割以上の設計変更をしたとか。ポルシェとスバルは、同じような水平エンジンを持っているからなのか、けっこう仲が良い。私は、この2003年から2004年は、「スバルとポルシェ」の蜜月時代であったと思います。それ以前にもポルシェデザインが監修した"BLITZEN"など、その関係は親密であったようです。しかし、経営不振からアメリカのGMがスバルの株を売却した際、それをトヨタが買って、スバルの筆頭株主になります。要は、スバルがトヨタの傘下に入ってしまった、と。そうなると、それまではスポーツカーとスポーティーセダンという「マーケット」が違う環境で協力していた関係が、突然、「競合関係」になります。

その後もEZ30Rを載せたB4は販売され続けますが、どうにも調べていて分からなかったことがあります。2003~2004年生産のB4の車両型式は「UA-BLE」なのですが、2005以降は「CBA-BLE」となります。私のは2004の「UA-BLE」です。車両型式はメーカーの事情で変わるのでしょうけど、やはりトヨタ傘下に入って、商品ラインナップの登録型式の事情(?)で変更となったのでしょうか。特段の事ではないのですが、符丁として考えれば、「UA-BLE」は、スバルとポルシェの蜜月時代のエンジンを載せている車です。「CBA-BLE」は、スバルがトヨタの傘下に入り、ポルシェとは「競合関係」になってからの車です。(今やトヨタはスバルと一緒に86、BRZを共同開発)同じ車ですけど。

これは、独りよがりな思い込みと思われても反論できませんが、「ポルシェの魂が入ったエンジンを積んでいるスバルのB4」は「UA-BLE」、と思ってしまうのです。一瞬の加速の時に見せてくれる、あの淀みないエンジンの吹け上がり。加速の滑らかさ。アクセルを踏み込んだ途端、ワープしたような気分になります(加速であり、トップスピードではありません。安全運転)。ハンドリングの滑らかさ(滑らか過ぎ…)と相まって、ワインディングロードではまさに、戦闘機です。街乗りでの軽快なセダンと、タコメーターが跳ねあがる戦闘機のような俊敏さ。これが日本の技術力か、と単純に嬉しくなります。
   
ちなみに私はNA主義で、ターボ嫌いです。やはり、その基本設計でエンジンは味付けしてほしい。ターボは「ドーピング」のようなイメージを持っています。偏見でしょうが。このエンジンに対して「低速トルクが細い」との評価が定着しているようですが、多分それは「十分なトルクが出ているのに気が付かない」からだと思います。確かに、A2やヴェントのようにVW独特の「低速から盛り上がるようなトルク感」は楽しめませんが、それを感じさせないほど、滑らかに中低速で走ってくれます。まあ、コンピューターの制御もあるでしょうけど。いずれにしても、不思議な事に、前をトロいクルマが走っていても、以前ほど気にならなくなりました。低速走行でも楽しいのです。「スバリスト」なるファン層が存在する事、分かる気がします。「トヨタリスト」って聞いたことないですよね。

ところで、4WDを降りて乗用車に替えた私を驚かせ、楽しませてくれたA2と四代目B4は、あの「間違いだらけの車選び」で有名な徳大寺有恒が、手放しで絶賛した車とか。ヴェントはA3のセダン版です。A2⇒A3⇒B4と進化しているような感じです、ってどーでもいいか…。

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