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社会・政治 その20「再び パーキンソン&ムーアの法則 膨張の限界」


本 「社会・政治その18」でパーキンソンの法則について書きましたが、その第2法則「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」には「コンピュータ版」があるようです。それは「データ量は与えられた記憶装置のスペースを満たすまで膨張する」というものです。これって「卵が先か、鶏が先か」のようなものです。例えばメモリ容量ですが「より多くのメモリ容量が、それを必要とするプログラムの作成を促すのか?」、「プログラムの技術的な進歩が、より多くのメモリ容量を必要とするのか?」ですけど、パーキンソンの法則「第2法則」で行けば、前者ですかね? また、それは「ある資源の需要は、その資源が枯渇するまで膨張する」ということで理解すれば、後者ですかね? いずれにしても「膨張」は「容れ物」いっぱいまでいく訳で、都市の建築物もそうでしょう。東京の新歌舞伎座のビルや虎ノ門のビル群など、「本当に必要なの?」って言いたいくらいにニョコニョコできていますよね。まあ、スカイツリーは地上波デジタル放送のために必要なのでしょうが、本当にそれは「必要なの? なぜ、アナログとの併存じゃだめなの?」って突っ込みたくなります。

少し古い話ですが、例の某政権政党議員の公開事業仕分けでの発言、「2番じゃ駄目なんですか?」ってのも、際限のないスパコンの「計算速度能力」競争に対しての素朴な疑問(私はそう理解しています)など、結果的にそこ(本当に必要?)をチクッとやった訳で。余談ですが、あれは対応する文科省が答えられないのが悪いのです。「1番であれば、シミュレーション能力などで、世界で1番最初の事を実験して、1番最初の成果を上げる事ができる。世界で1番のスパコンは産業競争力強化の基本!」もしくは「1番のものでなければ売れない!」と言い返せばよかったのに、それができなかったのは、やはりそこの目的を忘れて、意識としてはスペック競争に走っていただけなのではないでしょうか。その意味では、「第2法則」ではなく、「凡俗法則」ですかね。
     
それは置いといて、とにかく「許容量まで目いっぱい膨張していく」という事であれば、際限がなければ「膨張」も際限がないのでしょうか。一見あり得そうですが、そうは行かないでしょう。まず一つには「際限なく膨張する途中で自壊する、要するにバブルが弾ける」的な終焉があります。そして、二つ目には…。ここで「ムーアの法則(Moore's Law)」が出てきます。これは米国のインテル社共同創業者であるゴードン・ムーアが1965年にその論文上で示したものですが、ムーア自体が法則的なものを提示した訳ではなく、彼は将来を予測しただけで、その論文の記述から計算機科学者のカーバー・ミードによって、「法則」となったものです。しかし、ムーアが最初に示したことから生まれたものなので一般的に「ムーアの法則」と呼ばれています。それは「集積回路上のトランジスタ数は、18カ月ごとに2倍になる」というものですが、これは「20年後には1000倍以上になる」という事です。事実、コンピュータの「CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)」や「メモリ容量」はそうなっています。CPUは、4ビット、8ビットから今や64ビット。メモリもメガからギガ、テラへ。今後はどこまで高性能になっていくのでしょうか…。

で、「ムーアの法則」なのですが、この法則は30年間にわたって市場をリードし、実現してきた稀な「法則」のようですが、それにも「終焉(限界)」がやはり、あります。一般に言われているのは「2022年が限界」。ムーアの法則が熱の問題と量子力学的な微細化の限界に近づきつつあるという事です。もちろん「コスト」的な限界にも。現在のプロセッサ回路は原子20個分の幅しかないそうで(何の原子かは分かりませんが、20個分…)、これが5個分になると、熱によってチップが溶けるとか、「量子論」の世界に入ってしまい、電子の位置が決定できなくなる(電子が回路の中にあるのか、外にあるのか分からなくなる)ためだそうです。現在のシリコンではどうやりくり(3次元化等)しても10年くらいで限界が来ると、理論物理学者のミチオ・カク博士によって予測されています。
     
シリコンの次の候補として、「タンパク質コンピュータ」「DNAコンピュータ」「光コンピュータ」「量子コンピュータ」「分子コンピュータ」などがあるようですが、どれもまだ本命とはなっていません。現在のシリコンでは間違いなく「コスト」の問題が絡んで、いずれ限界が来るというのは間違いないようです。しかし、それにしても「分子」「量子」の世界に行ったとしても「限界」はある訳で、それは「5nm~7nm(ナノメートル:10億分の1メートル)」であると言われています。ナノメートルや分子、量子まで出てくると素人の頭はそろそろブッチぎられますが、いずれにしても、それが「物理的な限界」である事だけは分かります。「量子コンピュータ」などは面白いテーマなのですが、ここでこれ以上語るのは場違いなので、本来のテーマに戻ります。

そうなんです(何が…?)。「膨張」にも「物理的な限界」があるのです。当たり前の事ですが、収入にも、予算にも、土地にも、時間にも。パーキンソンの法則「第2法則」を深読みすれば、殆どのものはその限界の前で「息切れする」筈、という事であると思います。なぜなら、「膨張」であるからです、と何やら「禅問答」のようですけど、つまりそれは「必要性の希薄化」が始まるため、多量の「隙間」「無駄」「本末転倒」「目標からの乖離」を生み出すからです。分かりやすく言えば「会社の成長」ですが、それが成長ではなく「膨張」であった場合、「社員みんなで儲ける」から「社員の人件費・経費が会社にとって問題」となってくるからです。事実、そうなっています。本来「利益獲得のための社員」が「利益にとって邪魔な社員」になってしまう訳です。「ムーアの法則の限界」という事で言えば、それまでは「引き継ぎ通用していたもの」が、ある時点から通用しなくなるという事です。

「会社の規模が大きくなる事が成長」であった時期には「人をどんどん増やす」でしょうが、どこかで「大きくすることが目標」となり、この時点で「成長」が「膨張」に変わります。その途端、本来的な目標であった「利益を最大化する事」がどこかに行ってしまいます。その段階では「本質的な議論」より「些末な議論」が白熱し、パーキンソンの「凡俗の法則」の世界に入っていきます。その辺りが「膨張」の本来的な限界なのですが、それを見極めるのは難しいでしょうね。多分、何か妙なもの(例えば過去の成功体験、事例など)が「正義」となってしまい、分かったとしても、ブレーキが踏めなくなるのでしょう。前回と同じような事をもう一度言います。「成長」と「膨張」は違います。しかし、見た目が似ているのは厄介…。

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