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社会・政治 その28「今度はブラック家庭… 家庭に居場所のない男たち」


本 「ブラック〇〇」なる言葉をあちこちで目にするようになって、どれくらい経つのでしょうか…。最初はブラック企業だったと思いますが、それが国家やビジネスなどに波及していくのは、経済活動そのものが「欲」をエンジンとしたまま疲弊・劣化していく中で、必然ともいえるのか…、と思っていたのですが、今度は「ブラック家庭」なる言葉に出会って、まさに「世の中、真っ暗に向かってんのか?」という何とも形容しがたい嫌な思いが脱力感と共に体の中に湧いてきました。ブラック、ブラック、ブラック…。

調べ物をしている時、新聞やWEBで「オッ…」と思ったものはスクラップにしておくのですが、溜まりすぎるとそのまま忘れてしまうことが多いので、それを整理しているとこの「ブラック家庭」なるものに出会いました。雑誌のSPA!で以前に特集をやったようですけど、簡単に言えば「家庭の崩壊」ということでしょう。兄弟サイトの「不思議・怖い・変を普通に考える」の「思いその38」で「家族は自動的に家族にはなれない 社会と同じ」という事を書きましたが、僭越ながら概略を云えば、日本の古典的な「権威」が崩れ、社会のパラダイム(価値観)が一気に崩れた時、人と人との関係はオートマチックには成立し得ず、社会も家庭も功利性が強くなり、「共に生きるため」という必然性が崩れてしまい、個々の関係性を改めて作らなければ社会も家庭も成り立たない、ということです。能書きに聞こえるかもしれませんが、これは事実であり、あの三島由紀夫が予言していたことです。

で、その「ブラック家庭」とやらですが、どうも男性が主にその被害にあっているようです。家庭の財布は完全に妻が握り、亭主はろくな小遣いも貰えず、その行動も妻の監視下にあり、休日は掃除、洗濯などの家事を命じられ、予定なども報告しなければならないとか…。それで、何かヘマでもすれば「クズ呼ばわり」されてしまう…。ブラック企業がそのまま「家庭版」になったようなものです。

その背景には、どうも昨今の「雇用状況の悪化」、つまり経済的生活の不安定さがあるようです。結婚には「社会的、経済的、性的な結合」という定義がありますが、まず第一には「種の保存」であり、これは全ての生物に共通でしょう。次には、そのために自らの「命」を保つために「糧」が要ります。動物であればシンプルに「餌」ということになるのですが、人間では「お金」ということになるのでしょう。「餌(喰い物)」だけでなく、家や家財道具、光熱費など、とかく「お金」がかかり、特に都市部に住んでいれば、相当の「高コスト社会」の中で生きていくことになるでしょう。それが不安定になれば「生きていく」のがかなり難儀なことに当然、なります。

もともと家族や会社など、社会もそうですが「共に生きていくために必要」だったものが、「生きていくための負担」に変わりつつあるのでしょう。経済的に不安定な女性が「打算」で結婚するというのが「ブラック家庭」の要因の一つであるとか…。「生活の安定」という「愛情」以外の「打算」があって結婚に至ると危ないそうです。まあ、とは言え、その経済生活が安定していて、「打算」であろうとも、それに男性が十分応えることができれば問題ないのでしょうけど、そういうご時世ではありませんので、亭主がリストラにあったり、減給されたり、不況で商売がうまくいかなかったりすると、女性の「打算」は破綻し、目論見は外れ、「家庭がブラック化」していくようです。つまり、亭主は「家庭の大黒柱」でなければならず、その役割を果たせないと「ろくでなし扱い」を受けるのでしょう。目頭が熱くなりますなあ…。本来は苦しい時に助けてくれるべき家族に責められるとは…。

同じ雑誌の別の号で「家庭に居場所がない」と嘆く男たちが増えている、って記事がありました。一見良好そうに見える家族関係に、「しんどい」と根を上げる男性が近年増えていることがアンケートで明らかになったらしく、なんと6割の男性が「家族に疲れた」と答えているようです。やはり、この経済状況の悪化の中でも「家の大黒柱」であることを求められ、妻子から要求される負担、更には実家(双方)からの過干渉…。つまり、家庭で「大黒柱である父親」を演じることに疲れ果ててしまったのでしょう。それなら「離婚」という手があるではないかと思うのですが、前述したように結婚の定義の中には「社会的」という要素があり、一旦、家と子供を得てしまえば、そのハードルは相当に高くなるようです。辞表一通で辞められる会社のようにはいきませんわなあ…。

かように男性が一方的に被害を蒙ってしまうのは、古式ゆかしい「父親像」、家族を養うという義務、役割が社会の中に残っているのに、実体はそれだけの「安定した経済力」を男性一人で確保することが難しくなった社会との激しいギャップが、一気に起きているからでしょう。先ほどのアンケートの中で「最近は、なるべく家にいたくない」と答えている三十代の男性がいました。「妻と両親との板挟みで苦しい毎日」という四十代の男性の言葉もありました。世の中すべてがブラック化し、最後の砦(であるはず)の家庭までがブラック化し、「居場所」無くなったら、男たちはどうするのでしょうね。

身も蓋も無いような話になってしまいました。そんな状況の中で「愛」なんて言葉を持ち出しても、屁みたいなものになるのでしょうか。私はオヤジですが、周りの若い男性が結婚に興味を持たなくなっているのは事実です。自分の父親を見ているとそうなるのでしょうか。「家族」とは社会の最小単位の筈ですから、それが崩壊し始めているということは、「社会」も崩壊し始めているということです。子供は親から離され「部族」全員で育てる、という部族社会もありますが、いっそ、そこまで社会の構造を変えないと、もうモたないのではないでしょうか。SF小説の中でもそうした未来社会を描いたものがあります。つまり、個別の「親子関係」が無い社会です。それが「冷たい」社会なのか、「温かい」社会なのかは判じかねます。しかし、もう「個人」に社会的責任を押し付ける形ではどうしようもないのは確かなような…。でも、それでも「愛」があれば、なんてこと言ってもダメなんですかね。

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