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その他 その12「Zippo これ以上もこれ以下も無い道具」


本 素朴な疑問から…。Zippo は「ジッポ」なのか「ジッポー」なのか? それぞれの呼称が混在していますが、Zippoのサイトを見ると「ジッポー」で、<ZIPPOロゴ及び「ZIPPO」「ジッポー」「じっぽー」はジッポー社の登録商標です。>と書かれています。私も含め、周りの者はみな「ジッポ」と言っていましたから、正直、気にしたこともなかったですけど。正式呼称は「ジッポー」という事です。まあ、文章にするときは Zippo でいい訳ですけど。ちなみにジッポーという名称の由来には諸説あり、定説が無いようです(私、開発者の名前だと思っていました)。

で、このジッポー、構造としては実にシンプル。ライターといえばデュポン、カルチェ、ダンヒル、ウィンドミル、ロンソン、日本ではクラウン(現在の廣済堂)といったように、貴金属の塊のような高級品から使い捨ての100円ライターまで様々にありますが、要は「火を点ける道具」です。最近では火を点けると光が付いたり、ライト付の物やタバコケースと一緒になったものなどがありますし、ターボジェットなんて強そうなものもありますが、やはり要は「火を点ける道具」です。まあ、その殆どはタバコに火を点ける訳ですが、危ない事にも使われます…。それはさておき、ジッポーですが、その「火を点ける」という事ではまさに優れもの。発売当初は、「必ず火が点く」という事が売り物だったそうです。他のライターは推して知るべし、ですね。このジッポーはあの1928年の世界大恐慌の後、アメリカで1932年に生まれましたが、驚くべきはその基本構造が今に至るまで殆ど変わっていないという事です。「科学・テクノロジーその9:カブ」のテーマでも書きましたが、そのカブよりも長い間その基本構造が変わらないという事は、最初の設計が如何に完成度が高く、優れていたかという事を物語っています。
    
「タバコに火を点ける」という、言ってみれば「それだけのために生まれてきた」ジッポーは半世紀どころではない時間(80年以上)を生き残り、衰えるどころか、今だに根強いジッポーファンを惹き付けています。昨今の「嫌煙・禁煙」もなんのその、殆どコレクターズアイテムとして多くの愛好家を楽しませています。そういう私もジッポーファンの一人です。自慢は「1982年の 50th Anniversary 」モデル。"50 YEARS GLOWING STRONGER 1932-1982" のマークは擦り切れて読みにくくなっていますが、新品からン十年使っています。今は、保存状態にありますが。これだけシンプルなライターが何故ここまで人を惹きつけるのか? その理由は「性能」もさることながら、シンプルでノッペラボウ故、様々なバリエーション、デコレートが可能な事でしょう。一体、何種類のジッポーがこの世に存在するのか想像もできません。素材ももともとはブラス(真鍮)だったようですが、第二次大戦中は真鍮が銃弾の材料に回され、代わりに鉄で作り、それを黒く塗っていたものがあるそうですけど、実物は見た事がありません。その他にも、クロムメッキ、銀メッキ、漆、金メッキ、人気のスターリングシルバー等々。構造がシンプルなため、模造品もたくさん出ていますが、本物のインサイドユニット(中のユニット)を使った特注的なケースもあります。

実は私、某店舗で人気の特注 Silver950 のケースも持っています。本物のスターリングシルバーは Silver925 ですが 950 はそれよりも銀の含有率が少々多く、そのためか柔らかい。で、強度からか非常に肉厚で重い…。ちょっと、持ち歩く気にはなれません。ただ「火を点ける」だけの道具がこれほどのバリエーションを持っています。ところで、完璧な製品であるジッポーにも弱点が2つあります。そのひとつは「ヒンジにすぐガタがくること」、もうひとつは「無くしやすい事」。ひとつ目はむしろ「ジッポーの特徴」でもあるのですが、ふたつめは私だけ? あの形故なのか、ついズボンのポケットに入れてしまうと、座った時に滑り落ちやすいのか、けっこう無くしました。余談です。
   
話があちこちに行きますが、人気のジッポーアイテムといえば(色々あり過ぎますが…)、あの有名な Windy Girl (ウィンディーガール) はその上位に位置するでしょう。(女性でも?簡単に)ワンハンド着火でき、防風性の高さを表すために生まれたジッポー社のキャラクターで、風に髪と服をなびかせ、ハイヒールを履いた足を延ばして前かがみになってジッポーを点ける姿は、ジッポーファンならずともご存知だと思います。私の世代はあの姿に「アメリカ」を感じたものです。勝手な憶測ですが、ジッポーはヨーロッパでは生まれなかったでしょう。まさにアメリカの合理主義から生まれ出た逸品だと考えます。初期のジッポーはヒンジ(蓋の蝶番)が外に出ていることと、ちょっと角ばっている所以外は、殆ど今のものと同じです。

ところで、このジッポーも暗い側面を持っています。今は見ませんが(あるかもしれませんけど…)、昔、「ベトナム・ジッポー」といって、ベトナム戦争で、アメリカ兵がベトナムの村を焼く時にこのジッポーで火を点けるシーンは記録映画でも見ましたが、その「ベトナム戦争」帰りのジッポーがとんでもない値段でマニアックアイテムとして売られていました。アメリカ軍のジッポーというイメージが強いのですが、ジッポーはアメリカ軍が正式に採用した軍備品ではなく、アメリカ軍の売店に卸されていて、その性能故に人気が高く、兵士たちに人気があったという事です。

そうした暗い側面は置いといて、ジッポーをジッポーたらしめているのは、その「永久保証」制度でしょう。永久に「無料」で修理してくれるのです。私も修理してもらった事があります。インサイド・ユニットのプレート折れとヒンジが壊れたのを、綺麗に直してくれて、新品のインサイド・ユニットまでつけてくれました。この制度がスタートしたのはジッポーが販売されたのと同時だそうです。よほど、自社の製品に自信が無ければ決断できない事でしょう。作りっ放し、売りっ放しのメーカーは見習ってほしいものです。

火を点けるだけの道具で、「それ以上でもそれ以下でもない」ジッポー。まさに製品本来の「本価値」のみで売れ続けてきたプロダクツです。このジッポーを見ていると、何故かあのウィスキーの名CMコピーが浮かんできます。「何も足さない、何も引かない」。愛煙家の私がこの十年愛用しているのは、ノッペラボーのスターリングシルバーです。

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